南アフリカにいます、きたむ(wakajps)です。
世界的に注目を浴び始めているブロックチェーン技術。私のいる南アフリカ共和国でも取り上げられることが増えてきました。
南アフリカでは、ブロックチェーン技術を学ぶ学校「ブロックチェーン・アカデミー」が2015年に誕生。
「ブロックチェーン技術を学ぶための学校」は世界的にみてもなかなか珍しいのではないでしょうか。
南アフリカを拠点とする「ブロックチェーン・アカデミー」を紹介していきます。
南アフリカの「ブロックチェーン・アカデミー」とは

Blockchain Academyは、南アフリカに2015年に設立されました。
多くの異なる業界の起業家、開発者、および機関が、ブロックチェーンテクノロジーの革新的な可能性とビットコインなどの暗号化の可能性について学ぶために、トレーニングおよびコンサルティングセッションに参加しています。
これまでにスワジランド、モーリシャス、アイボリーコースト、ナミビア、ジンバブエ、南アフリカ、中東のオマーンの6つのアフリカ諸国で研修を実施。
多くの業界が、企業と個人のビジネスプロセスを根本的に改善できるこの技術に注目しています。
アフリカ開発銀行、バークレイズ・アフリカ、スタンダード・バンク、オールド・ミューチュアル、ダイレクト・アクシス、アブサ、スワジランド・オマーン中央銀行は、現地または、ケープタウンの事務所で既に講座やプレゼンテーションに参加しています。
「ブロックチェーン・アカデミー」で提供されているプログラム・コース
2018年9月時点、「ブロックチェーン・アカデミー」では以下のコースが提供されています。
- Bitcoin and Blockchain Beginner Course
- Blockchain Advanced Course
- Blockchain Executive Course
- Blockchain for Developers Course
- Blockchain for Financial Institutions Course
- Ethereum Beginner Course
- Ethereum Developer Course
- Introduction to Hyperledger Course
- Introduction to the Legal Implications of Cryptocurrencies and Blockchain Course
- Cryptocurrency Trading for Beginners Course
- Initial Coin Offerings (ICOs) and the Token Economy Course
- Tailor-made Courses
ビットコインとはなんぞや?という初心者向けのコースから、開発者に向けた上級者向けのコースまで用意されていることがわかります。
ビットコイン、ブロックチェーン初心者コースで学べること

一番上の「ビットコイン、ブロックチェーン初心者コース」で学べることは、以下のとおりです。
モジュールは第九回まで組まれています。
1.イントロダクション
- お金と通貨
- デジタル通貨の説明
- Bitcoinの歴史
2.ブロックチェーン
- ブロックチェーンの101
- ブロックチェーンにトランザクションを格納する方法
- Bitcoinのマイニングとは何か?
- 許可されたブロックと無許可のブロックチェーン
3.Bitcoinを使用する
- ビットコインを入手する場所と方法
- ウォレットにビットコインを格納する方法
- ビットコインの送受信方法
- オンライン取引所でビットコインを取引する方法
- Bitcoinの価格設定とボラティリティ
4.Bitcoinのセキュリティ
- Bitcoinのセキュリティ問題と疑似匿名性
- 複数署名トランザクションなどのセキュリティ対策
- ウォレットのバックアップとリストア
5.Bitcoinのスケーラビリティ、リスクおよび制限事項
- トランザクション量とブロックサイズ
- ブロック伝播速度
- 作業効率の証明
- マイニングのプール
- マイニング報奨とインセンティブ
- Bitcoinスケーリング提案
6.使用ケース、オポチュニティ
- ペイメント・レール
- 改ざん不可能な台帳
- 有色コインとデジタル資産の所有権
- タイムスタンプ付きレコード
- 所有権証明
- マイクロトランザクション
7.加盟店入会
- Bitcoinを支払い方法として統合する方法
- Bitcoinを支払い方法として使用する利点
- 支払処理会社
- ブロックチェーン上のトランザクションの検証
- 成功例
8.Bitcoinのコンプライアンスと規制
- 世界的および南アフリカの規制
- Bitcoinコンプライアンス
9.ブロックチェーンの未来
- 新興国における送金用ビットコイン
- デジタル通貨および金融機関
- デジタル通貨とイノベーション
- テクノロジーとしてのBitcoinとブロックチェーンの価値
- ビットコインとBitcoinブロックチェインの代替
内容は初心者向けですが、基礎から実例まで体系的にプログラムが組まれているようにみえます。
ちなみにこのコースは、現地の校舎(ヨハネスブルグ)もしくは、オンライン上で受講することができます。
受講時間は、5時間半。費用はR3,500(≒28,000円)です。
ちなみに、受講時間や費用はコースによって異なり、イーサリウム開発コースの場合は、終日二日間、費用はR10,500(≒84,000円)となります。
このイーサリウム開発者向けのコースには、大手銀行(数社)、ビジネススクール、ベンチャー起業からも参加者が集まっているようです。
南アフリカ第二の都市ケープタウンは、「シリコンケープ」と呼ばれるほど投資が盛んで、スタートアップ企業が集中している地域。
このブロックチェーンと掛け合わせたスタートアップ企業が誕生していきそうな予感がしますね。
情報の発信源としても機能する「ブロックチェーン・アカデミー」

この「ブロックチェーン・アカデミー」ではブロックチェーン関連の情報発信も盛んです。特に、アフリカ近辺のブロックチェーン情報を積極的に配信しています。
他にもブロックチェーン関連のメディアはあるものの「ブロックチェーン・アカデミー」の情報発信頻度は高く、情報の鮮度が高いように感じます。
Twitterだけでなく、公式Webサイト(http://blockchainacademy.co.za/)上でも、近日開催予定のブロックチェーンカンファレンス、イベントが紹介されています。
学校の取り組み内容もさながら、新鮮な情報を発信しているのは、好印象ではないでしょうか。
以上、南アフリカ現地からきたむ(wakajps)でした。
