きたむ(wakajps)です。
MWC2019などでも話題になった次世代通信規格5G。主要なスマートフォンメーカーが2019年中に5G対応スマホを発売することを続々と発表しています。
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日本でもニュースが取り上げられることが増えてきていますが、アフリカの南アフリカ共和国でも連日のように導入のニュースが報道されています。
その中で、5Gが南アフリカ主要都市で2019年9月にローンチされることが発表されましたので、この記事でシェアしていきます。
南アフリカの5G導入に向けた動き

Rainは、それぞれHuaweiとNokiaと提携して、ヨハネスブルグとケープタウンに5Gネットワークを展開する予定。
同社は2月26日にMobile World Congress 2019で商用5Gネットワークを正式に立ち上げ、南アフリカでは初めての通信事業者となることを発表。
Rainの5Gネットワークはその3.6GHzスペクトラムを使用しており、同社はこの技術が設置の手間、時間の遅れ、敷設のコストなしにファイバーのようなスピードを提供するとしています。
南アフリカの大手メディアMyBroadbandは、Rainの新しい5Gネットワークをテストするよう求め、CEOのWillem Roosは、「現段階では、ネットワークをテストするためのアクセス権を与える状況ではない」と説明しています。
これは市販の5Gルーターがまだ流通していないことと、現在ネットワークテストのために関連企業から提供されているプロトタイプに頼っているためとされています。
「ネットワークを展開する初期段階にあり、まずは着実に内部テストを実行する予定」とRoos氏は言及。
南アフリカではRainが2019年9月に5G提供開始予定

Rainの会長Michael Jordaanは、最初の5Gルーターが南アフリカに2019年中頃に到着すると発表し、5Gサービスの公開は9月に予定されています。
「今年の第3四半期に、ヨハネスブルグとケープタウンの主要分野を幅広くカバーし、消費者に提供を開始することを目指しています」とRoos氏は付け加えています。
「その後、今後2、3年の間に、これらの都市やその他の地域でカバレッジをさらに拡大する予定。」とのこと。
南アフリカでの展開エリアと5Gを用いた今後の展望

Rainは、ヨハネスブルグ、ケープタウン、ダーバンなど、南アフリカの5Gネットワークで主要都市をカバーすると発表。
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2019年9月に、5G製品をリリースし、インダストリービデオ、遠隔運転、そしてスマート製造の観点から5G対応アプリケーションをさらにプロモーションする予定としています。
Rainは5Gネットワークで700Mbpsを超えるダウンロードと、70Mbpsを超えるアップロードのローカルサーバーに対して速度テストを記録したとのこと。
南アフリカ共和国のインターネット通信事業者「Rain」とは?

Rainは、2018年にローンチされたばかりの南アフリカの通信事業者です。
それまで南アフリカでは、Vodacom、MTN、Cell C、Telkomが主要な通信事業者として知名度とシェアが高く、実質的にはVodacomとMTNの二強とされていました。
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この状況のなかで、Rainは実店舗を持たず、SIMカードの受け渡しを配達で完結、データ通信を定額にするなど、革新的ともいえる条件を設定しました。具体的には以下のとおり。
- 4Gのモバイルデータ専用
- 南アのキャリアで一番安いデータプラン(R50/GB)
- R250の無制限プラン有り(ピーク除く)
- SIM購入は配達で完結
- 2年縛りなどの契約なし
とは言ってもまだ通信可能な範囲は限られており、主にケープタウン、ヨハネスブルグ、ダーバンの主要都市の周辺がメイン。ですが、電波塔の設置計画が進められているので、さらに拡大していく可能性が高いです(この半年でもだいぶ拡大されました)。
実際に私もRainを使用していましたが、良心的な料金設定と高速通信ができるようになったので、満足度は高かったです。南アフリカでは日本のように一般家庭に電話回線が取り付けられていないこともしばしば、工事のスケジュールもまちまちなので、ワイヤレス規格で気軽に高速通信ができるのはありがたかったです。
ちなみに使用していた場所は、ケープタウン、ヨハネスブルグといった大都市ではなく、ピーターマリッツバーグという中都市でした。さらにカバーエリアが広がれば、マーケットシェアも拡大されていく可能性が高まると推測がつきます。
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VodacomやMTNが5Gのテストを重ねていることも報道されています。その中でスタートアップであるRainが、一足早く5G導入の発表をしたことは競争激化のきっかけになりそうですね。
そもそも、一般的な日本人の感覚だと「アフリカで5G?」と思う人もいるかもしれません。実際に南アで生活している身からすると、そういったイメージとは裏腹に、日本より南アフリカの方が発展している部分を見つけることはしばしばあります。
都市部のWi-Fi速度@ヨハネスブルグのスタバは、85Mbpsを計測(2017年10月)。これは東京でもなかなか達せない数値では。
アフリカも国によりけりですが、いい意味で期待を裏切るような成長を見せ始めています。
以上、きたむ(wakajps)でした。