南アフリカでファストフードフランチャイズ事業をおこなう企業の2019年の年次報告書が公開されました。
この報告書により、各有名ブランドのファストフードフランチャイズの店舗数が集計されました。
本記事では、南アフリカのファストフード産業の現状をまじえて、解説していきます。
南アフリカにおける外食産業・フードフランチャイズを取り巻く環境
ファストフードフランチャイズは、ここ数年で成長を遂げている業界であり、南アフリカ市場に多数の外資・国内ブランドが入り混じっている状況です。
南アフリカのマクドナルド。
一番安いバーガーはビックマック。セットの値段は約320円。世界で4番目に安いので、マックファンには堪らんです。 pic.twitter.com/qvZU9jq6vV
— きたむ🇿🇦南アフリカでお弁当配達なう (@wakajps) October 6, 2017
南アフリカのマクドナルド。
一番安いバーガーはビックマック。セットの値段は約320円。世界で4番目に安いので、マックファンには堪らんです。
店舗数はまだ多くありませんが、米国のマクドナルドも参入しています。
一方で、2018年は、経済減退、高水準の失業率、インフラストラクチャの問題により、消費者と企業の両方に多大な圧力がかかり、ほとんどのフランチャイズ所有者にとって厳しい年となったと報告されています。
具体的には、経済・政治な不確実性、消費者心理の低迷、消費支出の減少、ケープタウンの干ばつ、火災などの問題が主とされています。
こういった経済的圧力にもかかわらず、フランチャイズは依然として南アフリカで成長している産業であり、ほとんどの会社は前向きにとらえている傾向にあるとのこと。
フランチャイズは南アフリカにおける一大産業
南アフリカのフランチャイズ協会によると、2018年末現在、フランチャイズ部門全体の年間売上高は7,220億ランド。
これは、南アフリカのGDP総額の15.7%に相当します(前年の3.3%から増加)。
フードビジネス展開の難しさを感じる局面も少なくない
Starbucksのようなブランドは、国内での発売戦略を見直すことを余儀なくされました(よりターゲットを絞った戦略に方向転換)。
人気のあるローカルフランチャイズ「ChesaNyama」は、店舗の90%を閉鎖した後、新しいオーナーに交代。他の多くのブランドでも、設置数がわずかに減少。
南アフリカのフードフランチャイズの店舗数(ブランド別)

南アフリカ最大のファーストフードフランチャイズであるKFCは、現在も成長段階にあり、現在国内で900を超える拠点数。
Chicken Lickenの「200店舗以上」やRomanのPizzaの「220店舗以上」など、公式Webサイトなどでも曖昧とされていた5,287店舗も集計に含まれているとのこと。
特に、有名ブランドの一つNando’sは、これまで正確な数を非公表としてきましたが、今回の調査で、グループのフランチャイズ部門は、国内に約340店舗あることが確認されました。
南アフリカで人気のある食べ物とは?

南アフリカで人気のある食べ物といえば、チキン、ハンバーガー、ピザといわれています。
KFCが好調だったにも関わらず、2018年においては、チキンを差し置いてハンバーガーがトップという結果に。
健康志向が進みつつある南アフリカ
ファーストフードは、大量の炭水化物、砂糖、脂肪、ナトリウム、コレステロールを含んだ食品。
国内では、肥満等が問題視される傾向にあり、より健康な食品選択が進みつつあります。
例えば、南アフリカの大手保険会社では、同社が提供する健康保険プログラム中で、健康食品をディスカウントの特典を付与するなど、取り組みが進められています。
なんと健康保険がUberEatsと提携してヘルシーメニューが25%引き(永久)になる特典が追加されました。お寿司食べたい。 pic.twitter.com/KzFjJxpawg
— きたむ🇿🇦南アフリカでお弁当配達なう (@wakajps) May 8, 2019
なんと健康保険がUberEatsと提携してヘルシーメニューが25%引き(永久)になる特典が追加されました。
こういった動きの中、南アフリカのフードフランチャイズ企業が今後どのようにビジネス展開していくのか、目を見張ってみていくと面白いかもしれません。
以上、きたむ(wakajps)でした。
参考 businesstech
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